2007年12月24日月曜日

中年とファストフード

20代のなかば、居酒屋ではないお酒を飲むところに年上の知り合いに連れて行ってもらった時。
場慣れしないから、座り心地のいいはずの椅子にもなんだか据わりが悪く、美味しいはずの料理もスポンジで出来た舌で味わうようだった。
何度か行くにつれ勝手が分かるようになり、よく作られた椅子は居心地よくなってきたし、料理も味わえるようになった。年齢を重ねた事もあって、友人は「板についてきたねえ」と冗談まじりに、その「慣れ」を確認した。

大学に入りたての頃。喫茶店へ一人で入るも、何を飲んでいいのかわからずメニューを熟読し注文までやたらと時間がかかった。いざコーヒーがテーブルにきても落ち着かず15分くらいで出てきた。大学を出る頃には1時間近くひとりの時間を過ごせるようになっていた。

年と経験を重ね「板についた」ことが増える一方で、下手になっていく事もある事に先日気がついた。
ファストフードでの注文。
まだ小さい子供には食べさせたくないし、普段は特に食べたいとも思わないので行かない。だけど子供を預けて仕事に行く途中、ふとファストフード店の前を通りかかった。お昼を食べなくては行けない時間だったし、久しぶりにと思って入ってみた。
国が違う事もあるのだけれど、どんな風に注文していいのか分からない。後で知ったのだけど、ハンバーガーとフライドポテトと飲み物の組み合わせは、日本では「セット」呼ぶが、こちらでは店によって独自の呼び方があるらしい。某店では「ミール」、某店では「コンボ」。
もうすっかりおばちゃん丸出しで、「だから、バーガーとお、チップスとお、、」と若い店員に注文していると、隣のレジに並んでいた中年のおじさんが、よどみなく注文を始めた。「XXXコンボ」「ポテトをサイズアップで」。「飲み物は何にしますか」という店員の質問が終わらないうちに、すかさず「ペプしマックス」と言い放った。
その鮮やかさ。同じものを注文するのに倍の時間を要し汗だくになっている私。目を見張っておじさんを見た。

「かっこわるい、、、」

もちろん汗をかきかき注文している私もかなりかっこわるいのだが、いい年をしてファストフードを注文し慣れてる彼のかっこわるさも相当なものだった。
「年相応」。もちろんいろんな但し書き付きでだが、この言葉は、正しかった。