本が好きだと公言していると、時々同じ本の虫に出会う。で、本の趣味まで合ってしまったりするとかなり嬉しい。日本語の本を手に入れるのが比較的難しい環境だと、お互い持っている本が交換できるというのは非常にありがたい。しかも趣味が似ていても、全く同じ本を持っている事はまれで、たいがい同じテイストででも今まで知らなかった作家の発掘が出来てしまったりもする。
こういう友人は、新作が出るととりあえず買ってしまう作家と同じぐらい貴重だ。
お互い交換した本について、あーでもないこーでもないと言い合うのもまた、楽しい。自分のなかでどう評価していいか迷う作品なんかは、是非読んでもらって意見されたい。
自分の持っている本をどんどん貸して、どんどん感想を聞きたい。と、思う一方で、自分の好きな作家が他の人の中で育っていくのを見ていると、一抹の寂しさがある。しかも自分では上手く表現できなかった、その作家や作品について的確に表現されたりすると、もやが晴れるようなさわやかさとともに、身悶えするような悔しさも覚える。大事に大事に手をかけて育てた子供が、社会の中で独り立ちしていくような、無力感。確かに自分の知っている子なのに、自分以外の人によって違う色を持つ。
それこそまさに、私がしたい事なのに、なぜか悲しい。